第46話(で合ってる?)。
ジョーーー!!!!!
あさイチの朝ドラ受けで華丸さんが「(るいが来ているのを舞台袖から確認したジョーが)ジャケットをお揃いのピンクに着替えてた?」って指摘してて、その観察眼に拍手しつつ、もうもうもうジョーの人柄にすっかりやられて心の中で拍手した。
サマーフェスティバルに行く前、るいがワンピースを試着する一幕がちょっと冗長に感じられたものの、「竹村のおばさんが(そしておそらくは、るいも)夢見た親子水入らずのショッピング」をしっかり描写するためなのかなあと自分を納得させてたんよね。半ば着せ替え人形みたいに娘にあれこれ着せては可愛い可愛いと褒める母、という図が大切だったのかな、と。
でも、それにしては着替える前のピーコックブルーのワンピースがあまりにも強い色で、「逆(淡いピンク→鮮やかなブルー)のほうが引っかかりなく見れるけどなー」と思ってた。
でも、その引っかかりは必要なものだったんだ。視聴者に「ピンク色」を印象づけて、ジョーのジャケットの色にも注目させるという。ははあ。脚本や演出、スタイリングをはじめとするスタッフさんの技術の妙だわ。
トミーのちょっと芝居がかった仕草は回を追うにつれて可愛らしく見えてくるし、ベリーのツンケンした物言いもなんだかんだで「いいとこのお嬢さん」のしがらみにとらわれて苦労してきたんだろうなと感じさせるもので、憎めない。やっぱり今のるいを取りまく環境は平和だな。
るいの内に渦巻く恨みや悲しみはしぶとく根を張っていて、ジョーがちょっと思い出の曲を吹いた程度で美談にすり替わったりはしない。だから一視聴者の自分としては、彼がかの曲を吹くたびにるいがまた傷つくんじゃないかと心配になるんだけど、でもきっとこの曲はるいの心を少しずつ明るい方に向かわせると信じたい。
トミーが「岡山」「雉眞」という断片的な情報からるいの生まれに気付いたのは、やっぱりトミー自身もいいとこの坊ちゃんで、望むと望まざるとにかかわらず良家の情報が入ってくる環境にいたからなんだろう。ジョーはそういう出自ではないし、それ以上に興味のあること以外にはぼんやりした性格だから、雉眞繊維のことも知らなかった。
ベリーが雉眞繊維のことに気付かないのはちょっと不思議だけど、高校生のころからジャズ喫茶に入り浸って、音楽を浴びたいがために家を出てきたそうだから、そのへんの情報には関心がなかったのかもしれないね。
るいに「あんたみたいな田舎の貧乏人には分からんやろうけど」みたいなことを言ってしまっていたけど、本当のことを知ったら気まずく感じちゃうかなあ。ただ性格が悪いだけのキャラクターなら絶好の「ざまあ」ポイントだけど、ベリーはそういう目に遭ってほしくないなあ。るいとも、トミーやジョーとも仲良くやってほしいな。折りたたむ
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ジョー!!!!!
オダギリジョーといえばなんとなくワイルドで強いキャラというイメージだったけど、『カムカム』のジョーはふにゃふにゃしてて粗忽者で、でも裏表のない優しい人柄で、いいなあ。真面目で控えめだけど脳内ではおしゃべりなるいと、どこか似てる感じがする。ジョーもそこに共鳴して、なにかと気にかけるんだろうな。
竹村のおばさんが「買いたい物も行きたいところも無いなんて、しょうもないこと言うな」と顔をしかめたときはちょっとびっくりしたし、「そこまで言わんでも……」と思ったけど、ジョーの推測を聞いて納得した。彼女はるいに怒ってるわけじゃなくて、自分が若い頃にできなかった楽しいことを、下の世代の子らにはめいっぱい楽しんでほしいと願ってるんだね。だから、そうしようとしない子を見るともったいなく感じて、ついつい口を出したくなるんだな。
ジョーはその真意に気づける人だし、気づいたらすぐにるいを追いかけて、こういうことなんじゃないかなと教えてあげられる人でもある。おかげで、るいは「欲しいものがないのは良くないことなんだ」と自分を責めずに済むし、おばさんに不信感を抱いたり、怯えたりすることもなく、思いやりを持って家路につける。
ジョー、いいなあ。優しい人だな〜。
早乙女太一くんのキザなトミーもいいし、ツンとして歯に衣着せない物言いをするベリーも憎めない。安子世代の苦しいストーリーとは違った物語が展開されてて楽しい。ほんわかした中にも、ルイ・アームストロングの話やお金の使い方に関しては暗く悲しい記憶が顔をのぞかせる、そういうところに深みがある。
明日はるいが竹村のおじさんとおばさんをジャズの催しに誘うのかな? 楽しい日になるといいね。折りたたむ
オダギリジョーといえばなんとなくワイルドで強いキャラというイメージだったけど、『カムカム』のジョーはふにゃふにゃしてて粗忽者で、でも裏表のない優しい人柄で、いいなあ。真面目で控えめだけど脳内ではおしゃべりなるいと、どこか似てる感じがする。ジョーもそこに共鳴して、なにかと気にかけるんだろうな。
竹村のおばさんが「買いたい物も行きたいところも無いなんて、しょうもないこと言うな」と顔をしかめたときはちょっとびっくりしたし、「そこまで言わんでも……」と思ったけど、ジョーの推測を聞いて納得した。彼女はるいに怒ってるわけじゃなくて、自分が若い頃にできなかった楽しいことを、下の世代の子らにはめいっぱい楽しんでほしいと願ってるんだね。だから、そうしようとしない子を見るともったいなく感じて、ついつい口を出したくなるんだな。
ジョーはその真意に気づける人だし、気づいたらすぐにるいを追いかけて、こういうことなんじゃないかなと教えてあげられる人でもある。おかげで、るいは「欲しいものがないのは良くないことなんだ」と自分を責めずに済むし、おばさんに不信感を抱いたり、怯えたりすることもなく、思いやりを持って家路につける。
ジョー、いいなあ。優しい人だな〜。
早乙女太一くんのキザなトミーもいいし、ツンとして歯に衣着せない物言いをするベリーも憎めない。安子世代の苦しいストーリーとは違った物語が展開されてて楽しい。ほんわかした中にも、ルイ・アームストロングの話やお金の使い方に関しては暗く悲しい記憶が顔をのぞかせる、そういうところに深みがある。
明日はるいが竹村のおじさんとおばさんをジャズの催しに誘うのかな? 楽しい日になるといいね。折りたたむ
今日の『カムカム』、
片桐さんはもう来ないのかなー。彼がるいの傷に忌避感をおぼえたというよりは、傷を見られて身を引こうとするるいの意志を受け入れた、という感じだよね。安子といい片桐さんといい、どうもるいには大事なところで必要な言葉がもらえない因果があるのかなー。
だからこそ無条件にるいを受け入れてくれるクリーニング店夫妻はるいにとっての支えになるだろうし、どこかぼんやりしてて裏表のなさそうなジョーも心安らぐ居場所になりそう。
いうて年末の予告で片桐さんが誰かとちょっとバチバチしてるシーン映ってたよね? あれってやっぱり相手はジョーなんかな。おとなしく背広受け取って無言で帰った割にはまだるいのことが好きなんじゃん、だったらなおさら一言なんか言えよ〜〜〜!!!折りたたむ
片桐さんはもう来ないのかなー。彼がるいの傷に忌避感をおぼえたというよりは、傷を見られて身を引こうとするるいの意志を受け入れた、という感じだよね。安子といい片桐さんといい、どうもるいには大事なところで必要な言葉がもらえない因果があるのかなー。
だからこそ無条件にるいを受け入れてくれるクリーニング店夫妻はるいにとっての支えになるだろうし、どこかぼんやりしてて裏表のなさそうなジョーも心安らぐ居場所になりそう。
いうて年末の予告で片桐さんが誰かとちょっとバチバチしてるシーン映ってたよね? あれってやっぱり相手はジョーなんかな。おとなしく背広受け取って無言で帰った割にはまだるいのことが好きなんじゃん、だったらなおさら一言なんか言えよ〜〜〜!!!折りたたむ
年明け初回!
るいはいい子だなあ……片桐さんとのことを引きずってる感じがしないのは意識的にそうしているのか、ジャズ喫茶という新しい世界(と宇宙人)に知らず心奪われたからか、どっちかな。でも帰宅してからも夢から覚めたようにはならず、楽しそうに笑えていたからよかった。
ジャズ喫茶の面々、言葉の最後に相手の名前を付けたりカタカナ言葉を使ったりするのはもちろん実際にあったムーブメントなんだろうなあ。洋画の洒落た雰囲気に憧れている感じは、現代のわたしから見るとなんだか微笑ましい。
しかし当時のファッションは可愛いな!『ラ・ラ・ランド』のときも思ったけど、コンパクトなシャツにやや長めのフレアスカートを合わせる組み合わせが本当に本当に本当に好き。髪もすっきりまとめてカチューシャつけてさ。
帰宅したるいが細いビロード(かな?)のリボンをほどいて束ねていたところもキュンとした。細いリボンを髪に結ぶというのにどうしようもなく惹かれるんだよね。たぶん『赤毛のアン』の影響だと思う。髪を短く切られて落ち込んでるアンに、ダイアナがリボンをくれるんだよね確か。ヘアバンドみたいに襟足からぐるっと通して、上で結ぶの。小さい頃のわたしにとっては、ゴムもクリップもついてないリボンで髪をじょうずにまとめられるダイアナたちが大人に感じられたし、短い髪がリボンひとつでおしゃれに見違えるというのはわくわくする秘密のように思えた。今このエピソードについて触れると、女の髪は長くあるべきだという当時の偏見が表れてるよねとか、そもそもショートヘアに落ち込まなくたっていいんだよとか、そういうことをどうしても考えざるを得ないんだけど、そういうのはとりあえず置いといて、セーラームーンの長い髪に憧れていた幼いわたしにとっては革命だったということなのですよ。
めちゃくちゃ話が逸れたけど、『カムカムエヴリバディ』には心が躍るファッションが登場するので見てて楽しいってことが言いたかった。
これからどうなるんかなー、デートがうまくいかなかったことをるいが思い詰めてなければいいんだけど、たぶん今後も片桐さんはお店に来るよね? そしてジョーも来るよね? なんならジャズ喫茶の専属クリーニング店として契約しそうな雰囲気あるよね? ちょっとキザな早乙女くん(役名忘れた、トミーやっけ)はるいに絡んでくるのかな? 実日子さん(役名忘れた)とるいはバチバチしてしまうんかな?
物語の雰囲気が重苦しくなりすぎないといいな。るいに楽しいことがたくさん起きるといい。折りたたむ
るいはいい子だなあ……片桐さんとのことを引きずってる感じがしないのは意識的にそうしているのか、ジャズ喫茶という新しい世界(と宇宙人)に知らず心奪われたからか、どっちかな。でも帰宅してからも夢から覚めたようにはならず、楽しそうに笑えていたからよかった。
ジャズ喫茶の面々、言葉の最後に相手の名前を付けたりカタカナ言葉を使ったりするのはもちろん実際にあったムーブメントなんだろうなあ。洋画の洒落た雰囲気に憧れている感じは、現代のわたしから見るとなんだか微笑ましい。
しかし当時のファッションは可愛いな!『ラ・ラ・ランド』のときも思ったけど、コンパクトなシャツにやや長めのフレアスカートを合わせる組み合わせが本当に本当に本当に好き。髪もすっきりまとめてカチューシャつけてさ。
帰宅したるいが細いビロード(かな?)のリボンをほどいて束ねていたところもキュンとした。細いリボンを髪に結ぶというのにどうしようもなく惹かれるんだよね。たぶん『赤毛のアン』の影響だと思う。髪を短く切られて落ち込んでるアンに、ダイアナがリボンをくれるんだよね確か。ヘアバンドみたいに襟足からぐるっと通して、上で結ぶの。小さい頃のわたしにとっては、ゴムもクリップもついてないリボンで髪をじょうずにまとめられるダイアナたちが大人に感じられたし、短い髪がリボンひとつでおしゃれに見違えるというのはわくわくする秘密のように思えた。今このエピソードについて触れると、女の髪は長くあるべきだという当時の偏見が表れてるよねとか、そもそもショートヘアに落ち込まなくたっていいんだよとか、そういうことをどうしても考えざるを得ないんだけど、そういうのはとりあえず置いといて、セーラームーンの長い髪に憧れていた幼いわたしにとっては革命だったということなのですよ。
めちゃくちゃ話が逸れたけど、『カムカムエヴリバディ』には心が躍るファッションが登場するので見てて楽しいってことが言いたかった。
これからどうなるんかなー、デートがうまくいかなかったことをるいが思い詰めてなければいいんだけど、たぶん今後も片桐さんはお店に来るよね? そしてジョーも来るよね? なんならジャズ喫茶の専属クリーニング店として契約しそうな雰囲気あるよね? ちょっとキザな早乙女くん(役名忘れた、トミーやっけ)はるいに絡んでくるのかな? 実日子さん(役名忘れた)とるいはバチバチしてしまうんかな?
物語の雰囲気が重苦しくなりすぎないといいな。るいに楽しいことがたくさん起きるといい。折りたたむ
『カムカムエヴリバディ』第42話観た。
年内最後の回として完璧な引きだった! テレビの前で大騒ぎしながら観た。
片桐さん、追いかけえよ〜〜〜!!! って思ったけど、当時は「女の顔に傷なんかがついたら嫁に行けない」っていう時代だったと思うから、あの反応も仕方ないのかなあ。あるいは、傷跡のことに触れるべきか、それともスルーすべきか、とっさに判断しかねて機を逃してしまったのかもしれないし。
でもな〜〜〜、るいがたちまち気落ちして「帰る」とまで言い出したんだから、とにかく引き留めて「どうして?」とか「もっと一緒にいよう」とか、あわよくば「大きい傷跡だから、何か複雑な事情があるのかもしれないと思って言葉がまとまらなかったけど、大丈夫だよ、あなたは素敵だよ」と言葉を尽くして伝えてほしい……そういう大切な一言を母親からもらえずに悲しい思いを抱いて育ってきたのがるいなんだから。
片桐さんは社会人として経験を重ねてるわけではなく、弁護士「のたまご」だそうだから、そのへんまだまだ若いということなのかな。そう考えると、「弁護士なら〜」みたいな発言も少し印象が違って見えるかも。若さゆえのそれ。
O・ヘンリーは本当に読んでるよね……? 短編の内容を全然覚えてなかったっぽいのがちょっと気になったけど、そのへんはヒロイン3代を1シーズンに詰め込むがゆえのちょっとした突っ込みどころの一つってことでいいのかな?
個人的には、宇宙人がトランペット演奏者だったのが嬉しかったな〜。予告でSunnysideって言ってたから、思い出の曲が二人の仲を深めるきっかけになるんだろうな。片桐さんの険しい顔も映ってたからやっぱり三角関係になるんかな?折りたたむ
年内最後の回として完璧な引きだった! テレビの前で大騒ぎしながら観た。
片桐さん、追いかけえよ〜〜〜!!! って思ったけど、当時は「女の顔に傷なんかがついたら嫁に行けない」っていう時代だったと思うから、あの反応も仕方ないのかなあ。あるいは、傷跡のことに触れるべきか、それともスルーすべきか、とっさに判断しかねて機を逃してしまったのかもしれないし。
でもな〜〜〜、るいがたちまち気落ちして「帰る」とまで言い出したんだから、とにかく引き留めて「どうして?」とか「もっと一緒にいよう」とか、あわよくば「大きい傷跡だから、何か複雑な事情があるのかもしれないと思って言葉がまとまらなかったけど、大丈夫だよ、あなたは素敵だよ」と言葉を尽くして伝えてほしい……そういう大切な一言を母親からもらえずに悲しい思いを抱いて育ってきたのがるいなんだから。
片桐さんは社会人として経験を重ねてるわけではなく、弁護士「のたまご」だそうだから、そのへんまだまだ若いということなのかな。そう考えると、「弁護士なら〜」みたいな発言も少し印象が違って見えるかも。若さゆえのそれ。
O・ヘンリーは本当に読んでるよね……? 短編の内容を全然覚えてなかったっぽいのがちょっと気になったけど、そのへんはヒロイン3代を1シーズンに詰め込むがゆえのちょっとした突っ込みどころの一つってことでいいのかな?
個人的には、宇宙人がトランペット演奏者だったのが嬉しかったな〜。予告でSunnysideって言ってたから、思い出の曲が二人の仲を深めるきっかけになるんだろうな。片桐さんの険しい顔も映ってたからやっぱり三角関係になるんかな?折りたたむ
『カムカムエヴリバディ』第40話まで観た。
これもうやすこちゃんのその後は知り得ないのか……? さすがになんらかの形でるいと一緒に視聴者にも知らされるよな? るいが優しい人に恵まれて新生活を始められたことは嬉しいけど、とにかく安子のことが気になって仕方ないんじゃが……?折りたたむ
これもうやすこちゃんのその後は知り得ないのか……? さすがになんらかの形でるいと一緒に視聴者にも知らされるよな? るいが優しい人に恵まれて新生活を始められたことは嬉しいけど、とにかく安子のことが気になって仕方ないんじゃが……?折りたたむ
『カムカムエヴリバディ』、2回分ためてるんだけど観るのが怖い。ほとんどすべての大人が一歩ずつ踏み間違えて、そのしわ寄せがるいに押し寄せて最悪の展開をみせてる。BLのすれ違いは大好物だけど朝ドラでこれはしんどすぎるでござるよ〜〜〜!
安子は、稔さんから自由な世界への憧れを受け継いでしまっているから、もはや自己犠牲に身をやつすことはできないんだよね。
本当の本当に、あの時代、あの環境で安子がるいの幸せだけを願うなら、勇ちゃんと再婚して、慎ましく暮らすのがいいだろうよ。おはぎは後ろ指を指されない程度に、細々と売らせてもらって。もちろん英語も、せめて表向きだけでも封印して。
でもそういう生活は、安子にとっては幸せではないんだよね。それが分かっているから安子は躊躇している。るいのために生きたいけど、自由を失うことには耐えられない。耐えられなくなっていることに安子自身が気づいていない。
そもそも、るいにとっての幸せは大好きなお母さんと一緒にいることなんだから、「るいは雉真の家にいるのがいちばん幸せなんじゃ」って諭す時点でもうなんも噛み合ってないんよな。「あなたのために言ってるんだから」という言葉がどれだけ傲慢なのかも安子は気づいていない。
「わたしはあなたを愛している、あなたが幸せに生きることが私にとってもいちばんの幸せだ。そのために、あなたには不自由なく暮らしてほしい。事情があってわたしはこの家にいられなくなってしまったけど、それでもできる限りあなたと会って、あなたの幸せを見守りたい」って、そこまで言わなきゃ。そのうえで「あなたはどうしたい?」って聞いて、よく話し合わなきゃ。
安子が頑張ってきたのは分かるけど、それをるいに慮れって言うのは酷すぎるもの。折りたたむ
安子は、稔さんから自由な世界への憧れを受け継いでしまっているから、もはや自己犠牲に身をやつすことはできないんだよね。
本当の本当に、あの時代、あの環境で安子がるいの幸せだけを願うなら、勇ちゃんと再婚して、慎ましく暮らすのがいいだろうよ。おはぎは後ろ指を指されない程度に、細々と売らせてもらって。もちろん英語も、せめて表向きだけでも封印して。
でもそういう生活は、安子にとっては幸せではないんだよね。それが分かっているから安子は躊躇している。るいのために生きたいけど、自由を失うことには耐えられない。耐えられなくなっていることに安子自身が気づいていない。
そもそも、るいにとっての幸せは大好きなお母さんと一緒にいることなんだから、「るいは雉真の家にいるのがいちばん幸せなんじゃ」って諭す時点でもうなんも噛み合ってないんよな。「あなたのために言ってるんだから」という言葉がどれだけ傲慢なのかも安子は気づいていない。
「わたしはあなたを愛している、あなたが幸せに生きることが私にとってもいちばんの幸せだ。そのために、あなたには不自由なく暮らしてほしい。事情があってわたしはこの家にいられなくなってしまったけど、それでもできる限りあなたと会って、あなたの幸せを見守りたい」って、そこまで言わなきゃ。そのうえで「あなたはどうしたい?」って聞いて、よく話し合わなきゃ。
安子が頑張ってきたのは分かるけど、それをるいに慮れって言うのは酷すぎるもの。折りたたむ