2023-02-16
15時8分。博多の丸福珈琲店で、ホットショコラを1口ずつゆっくり飲みながらこれを書いている。遅めの昼食なのか、お茶の時間なのか、店内は割と混んでいて、ほぼ満席。隣の席では女性客がホットケーキを食べていて、向かいでは「マダム」という呼び方が似合いそうな3人組が談笑している。
久々に紙のノートに日記を書いているんだけど(追記:この日の文章は、後日パソコンに打ち込んだものです)、手書きだと毎回「コーヒー」を漢字でどう書くのか思い出せなくて、手元のスマートフォンで検索する羽目になる。
珈琲。「王」に、「加」と「非」。英語の音に合わせた当て字だろうな、と、1目でわかるつくりだ。
なんとなく、辞書アプリでも「こーひー」と引いてみる。
コーヒー⦅名⦆〔オ koffie〕
黒くて、独特のかおりとにがみがある飲み物。コーヒー豆〔=中部アフリカ原産の「コーヒーの木」のたね〕を煎って粉にし、湯か水をそそいで、液を抽出する。飲むと目がさえる。
「━ショップ・━店・━ゼリー」
[表記]「:珈琲」は、〈古い/しゃれた〉当て字。
『三省堂国語辞典』第8版より
ふむふむ。『飲むと目がさえる』かどうかは人によるんじゃないかとも思うけど、カフェインの作用として実証されていることだから、一定の事実として辞書に書いてもよかろう、という判断なのかな?
そういえば、この記述、1文目と2文目を入れ替えたほうが「辞書っぽい」気がする。
「コーヒー豆〔=中部アフリカ原産の「コーヒーの木」のたね〕を煎って粉にし、湯か水をそそいで、液を抽出した飲み物。黒くて、独特のかおりとにがみがある。飲むと目がさえる」
ほら。それっぽくない?
でも、三省堂の辞書編纂者の飯間浩明さんによると、辞書はことばを定義するものではなくて、実際にどう使われているかをまとめたものらしい。つまり、辞書に書いてあるから正しいとか、書いてないからその使い方は間違ってるとか、そういう答え合わせのための書物ではない……ということだとわたしは解釈している。
というわけで、いかにも《定義》っぽい「コーヒー豆を煎って抽出したもの」という説明は、必ずしも先頭に来なくていいってことなのかな。それよりも、日常生活に即した「黒くて香りがよい飲み物」という説明のほうが先に来る、と。勝手な読み取りだけど。
ちなみにわたしは、カフェインに弱い体質のようで、コーヒーを飲むと胃痛・めまい・動悸・吐き気が生じる。さらに「ちなみに」を1つ重ねて言えば、今「動悸」が漢字で書けなくて、ペンを持った手が1瞬止まったので、そそくさと辞書アプリで調べた。
以前はコーヒーが好きで、何も気にせず飲んでいたんだけど、あるとき「時々やたら体調が悪くなるのって、そういえばいつもコーヒーを飲んだ後のような……?」と気づいてからはもうダメ。急に体が受け付けなくなったというよりは、体が受け付けないことに気づいていなかったパターンだ。いちど自覚すると、いよいよ体の反応は激しくなって、自主的に飲むことはまずなくなった。
だから、カフェでは主に紅茶かココアを頼む。スターバックスでは、もっぱらチャイティーラテか、ほうじ茶ティーラテ。最近はノンカフェインの飲み物を取り扱うカフェが増えてきて、カフェイン苦手族の生きる環境が少しずつ整ってきたように思う。どうでもいいけど「ほうじ茶ティーラテ」って、「茶」と「ティー」が重複してない? けっこう前から気になってるんだけど。
そもそも、なぜ博多の丸福珈琲店に来たのかというと、丸善の博多店でお取り置きをお願いしていた本を受け取りに来て、ちょっと時間が空いたからだった。丸善はなにやらリニューアル中のようで、棚の配置が大幅に変わっていて、新鮮でおもしろかった。丸善やジュンク堂といえば、重厚な雰囲気の高い棚が立ち並んでいるイメージだったけど、改装でそれらの棚がいくぶん低くなっていた。個人的には、見やすくなってよいと思う。棚が低くなったぶん、陳列できる本の数は減ったはずだけど、品揃えとしてはどんなふうに対策しているんだろう。気になる。
ここまで書いて15時44分。電車の時間があるので、ここで今日の日記は終わり。